日々彷徨
興味を引かれるものにふらふらと吸い寄せられながらウン十年。 過去と現在に出会った物を記録しようじゃないか。 海外ミステリの話が多くなると思うんだけど予断は許さない。
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同居人求む(ジョン・ラッツ)
同居人求む

ジョン・ラッツ
延原泰子(訳)
ハヤカワ ミステリアス・プレス
SWF SEEKS SAME
John Lutz

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サイコスリラー、女の戦い物

アリはニューヨークのアパート住まい。恋人と同居しているが、アパートの管理会社が同居、又貸しを禁じているため、隣人にも同居の事実がばれないように暮らしている。

ある日恋人の浮気を知ったアリは、、、
ある日恋人の浮気を知ったアリは速攻で恋人をたたき出してしまうが、家賃を全部払わなくてはならなくなったので、新聞にルームメイト募集の広告を出す。応募してきたヒルダは控えめなおどおどした女で、活発で自立しているアリを憧れの目で見ている。文句を言わない扱いやすい女と思ってアリはヒルダをルームメイトにするが、アリに対する度を越した憧れは徐々に異常の行動へとエスカレートしていく。服装を真似ることから始まり、しぐさやポーズ、考え方まで、まるでアリそのものになろうとするように。しかし、ヒルダの狙いはさらに一歩踏み込んだものだった。

登場人物が少ないため、ミステリーとしては誰が犯人、被害者、探偵、証人の役割を果たすのかが比較的安易に予測できるのは無理からぬところか。ただ、この作品の魅力はいわゆる謎解きではなく、アリとヒルダの立場が逆転していくあたりの状況変化である。物語の中盤まではミステリーとしての事件はあまり表面化しないが、二人の立場が均衡を破ったあたりから一気に状況は動き始め、アリの生活は急激に崩壊していく。このあたりの絶望的状況への転落はなかなか小気味よい。

ヒルダは性格異常者という設定であるが、特にそういう異常性は感じず、もちろん変わってはいるのだが見掛けとは裏腹の計画力、実行力を備えた危険な女という感じ。どこにでもいるってわけではないが、よくわからんこだわりを持ってる人は少なからずいる。それが見境無く他人を巻き込んだときにこのような異常な事件となるのであろう。

女性同士のギリギリとした対決ということで、重いテーマではあるが、描写は軽く乾いているので、非常に読みやすい。この手のサイコスリラーでは性格異常者はいかにして形作られたか、といった幼少時の話とかが必ず出てくるのだが、その手の踏み込んだ記述もほとんど無い。先に述べたようにちょっと怖い女の戦いの物語として読むのがよいかと。

映画「ルームメイト」の原作でもある。

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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

コメント
この記事へのコメント
ルームメイト観ました
アリって男の名前かと思ってました。アリとニノという本ではアリは男だし・・てっきりイスラム系に多い男の名前かと。
2007/04/03(火) 09:13:43 | URL | noen #-[ 編集]
Re: ルームメイト観ました
確かにイスラム系の方にアリさん多いですね。元プロボクサーのモハメド・アリ/Muhammad Aliはイスラムの指導者の名前からアリという名前をつけたそうです。
この本の彼女はAllieなので、アリーというほうがしっくりきますね。
2007/04/04(水) 00:09:27 | URL | euglena #nHeIJZvg[ 編集]
そうなんですか。わざわざ調べてくださってありがとうございます。
2007/04/04(水) 17:07:47 | URL | noen #-[ 編集]
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